APEX EMとは
APEX EMとは、AIエージェントが過去の作業プロセス全体を構造化して記録し、似た状況で自動的に引き出すフレームワーク
読み: エーペックスイーエム
APEX EMとは、AIエージェントが過去の作業プロセス全体を構造化して記録し、似た状況で自動的に引き出すフレームワーク。計画ステップ、成果物、やり直しの履歴、エラー分析を含めた経験リプレイにより、モデルの重みを変えずに行動を改善する。記憶なしの41.3%から記憶ありの89.6%へ、48.3ポイントの改善が報告されている。
かんたんに言うと
人間が「前にこのやり方でうまくいった」と思い出して仕事するように、AIも過去の作業プロセスをまるごと記録して、次に似た仕事が来たら自動で引き出す仕組み。失敗した経験も「何がダメだったか」付きで保存される。
経験リプレイの構造
作業の全プロセスを記録する。計画ステップ、生成した成果物、やり直しの履歴、エラー分析、品質スコア。失敗事例は「何がうまくいかなかったか」の注記付きで保存される。次に似た作業が来たとき、ハイブリッド検索で過去の経験を自動発見する。
モデルを変えずに行動を改善する
ファインチューニングのようにモデルの重みを変えるのではなく、経験の蓄積と検索だけで行動が改善される。コンテキストエンジニアリングの考え方と共通する部分がある。何を記憶し、どう引き出すかの設計が成果を左右する。
既存の教訓注入との違い
テキストで教訓を注入する方式では、教訓の文脈が失われやすい。APEX EMは作業プロセス全体を構造化して保存するため、「なぜその教訓が生まれたか」の背景まで含めて再利用できる。ただし構造化のコストが高く、全ての作業に適用するのは現実的ではない。
当社の見解
当社はAI長期記憶システムを自社開発・運用している(2026年4月現在、1,655件の記憶データを蓄積)。この仕組みにより、AIが過去3ヶ月分の経営判断や設計方針を文脈ごと保持し、「前にも同じ話をしましたよね」という手戻りが激減した。セッションが切れても議論の続きから再開できるため、壁打ち相手としてのAIの価値が根本的に変わった。技術的にはCognee MCPサーバーによる記憶保存と、FastEmbed(ONNX Runtime)+ LanceDBによる非常駐型ベクトル検索(検索レイテンシ8ms、GPU不要)を採用。Hindsight(LongMemEval 91.4%精度)やomega-memoryなど複数の既製品を実環境で検証・棄却した上での選定であり、「個人PCでもエンタープライズでも負荷なく動く軽量さ」を最優先に設計している。
同じ失敗を二度としないAIエージェント
今のAIは、聞けば何でも答えてくれます。
でも、セッションが切れた瞬間に前回の失敗を忘れます。
当社が開発しているAIは、過去の経緯を念頭に置いて、
聞かれる前に「それは前回うまくいきませんでした」と声をかけます。
人間にも同じ失敗をさせず、AI自身も繰り返しません。
古参の社員が横にいるように、黙っていても気づいてくれる。
それが、当社が考える本当のAI社員です。
